元気なうちに身辺整理を

身辺整理のお手伝い

80代の一人暮らしのご婦人宅を訪ねた。

とても元気なご婦人だ。少し足が悪いことを除けば。

ずっと一人で生活しているという、子供には恵まれなかったとも。

ご主人は?と尋ねると、

30年以上も前に、

どこかの女性に魅せられて、

旅に出たまま帰って来ない、と。

 

そうそう10年くらい前にコンビニで出会ったとも。

 

離婚は?と聞くと、「さあ」と。

 

「お互い、このまま何かあると相続とか面倒なことになりますよ、ご主人方に特に大きな財産とか無ければ離婚された方が良いかも」

 

「そうやね、とりあえず戸籍と取って調べてみます」とご婦人。

 

数日後電話がかかってきた。

まだ籍は入ったまま、正式に離婚したいとのこと。

 

幸いご主人の居住地は知人をとおして判明しているとも。

 

二人で「いきなりで申し訳ない」とご主人宅を訪ねる。

どこかの女性もまだ一緒に住んでいた。

 お互いもう若くないし、相続が発生したら面倒なことになると伝え、奥様は離婚の意思があることを伝えた。

 

納得されたご主人。持って行った「離婚届」に署名押印する。

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後日、二人で役所へ提出にいく。

姓は今のまま(夫の姓)がいいと言うので「離婚のときに称していた氏を称する旨の届」も一緒に出した。

年金や保険などの住所変更もあり、結構時間がかかった。

 

この手続きは、正直、私の仕事の範疇ではない。

 

しかし、足も悪いし、一人では出来ないし、

「知り合いの誰かに頼みなさい」とも、よう言えん。

 

後日、ご主人に、離婚届を役所に提出し受理されたことを伝える為にお手紙を出した。

余計なお世話かもしれないが、周囲の方達ともよくお話をして、今の同居人さんとの入籍も検討すべきかと付け加える。

 

ひとつの身辺整理が終わった。

そして今までと同じような日々が始まる。

 

私が今からこのご婦人に出来ること、やらなければならないことは、周囲の方達と上手く連携を取りながら、安心して生活できるよう手助けをすることだ。

 

こうしてまた、親戚のおばさんが増えていく。(笑)

 1図1